これは、南相馬のかたが、何度も近くにいってキャスしてますが、海の近くなので霧だそうです。追記終わり
以下は、
読者からの質問「今、話題になっている水蒸気の件で何か先生は仰っているのでしょうか?」への入口先生のお返事をShareします
の追記です。
「水蒸気は地下のデブリが地下水や海水に触れて出てきているとされていますよね。」 これって、何か根拠はあるんでしょうか??
入口先生
根拠はないと思います。 ある疑問についてについて一定の解答を与えるには「証拠」と「根拠」があって、「証拠」と「根拠」とは異なるものです。
物事がこうであると「断定「するには「証拠」が必要です。
一方、人間の脳はあれこれ考えて「想像」することができます。「当然の想像」をもたらすものは「根拠」と呼ばれます。
「根拠」があると、物事はこうであろうと「推定」するすることができます。 でも、推定は、「反証」という「証拠」によってくつがえされます。 福島第一原子力発電所の1~3号機でデブリは発熱しています。それがすでに圧力容器の中にないことは確認されていますが、どこにあるかは誰にも分かりません。
格納容器の底の上にあるのか、それとも底の下にあるのかもわかりません。
誰にもあれこれ「想像」はできるでしょう。
でも、デブリはたとえどこにあるかは分からなくても、毎日300トンの水によって冷却されていますから、水が突然沸騰して水蒸気を地上に噴出する状態にありません。
特に「水蒸気爆発」とは、高温の、大きな質量をもったデブリが水に触れて一瞬の「焼き入れ」となって大量の水蒸気が発生するものであり、何時間もだらだらと続くものでありません。
デブリを水で冷却し続けていていても、何らかの拍子に水中で再臨界を起こしたりした場合に、新たな核反応生成物(塩素38など)の環境への飛散を伴って水蒸気が噴出する事態は、デブリを取り出さない限り、これから100万年間あり得ます。
たとえば、2015年3月20日の「宵の口」に福島県双葉郡大熊町、双葉町は広い範囲で濃い霧に覆われていたことが分かっています。
それが「水蒸気爆発ではないか」と疑ってみることは必ずしも無意味とは言えません。
最初に事実として公表することには「注意を喚起する」という意味で価値があるといえます。
でも、それに故意に手を加えたり、誤った解釈を加えたりして公表すると、社会に不要な混乱や不安を与えてしまったりしますから、公表する人にはそれだけの自覚と節操が必要です。
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