2016年7月4日月曜日

【追記】京大の爆発事故の最大16マイクロシーベルト毎時についての入口名誉教授の見解「いつも積算被ばく量が管理されていますから、それ自体は問題のない数値です。」

京大病院火災、電熱器スイッチ消し忘れ原因か




http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20160703000016

https://twitter.com/en_716/status/748810165617500160

熊本大学入口名誉教授の見解を伺ってみました。
毎時16マイクロシーベルトは一般には問題ある数値に思えるでしょうが、従業者は、「放射線障害防止法」に基づいて、毎時16マイクロシーベルトをつま先から頭のてっぺんまで24時間365日照射され続けることがないようにいつも積算被ばく量が管理されていますから、それ自体は問題のない数値です。

以下、入口先生から頂いた見解を追記します。
「8万ベクレル」が環境に漏れ出たというのが本当なら、驚くことはありません。たとえば福島の汚染土の埋め立て基準の「1キログラムあたり8千ベクレル」でいうと、わずか10キロ位グラム分でしかありませんね。 
そもそも、我われの普通の環境(年1ミリシーベルト)でも、1平方メートルあたり4万ベクレルくらいはありますから。  私はきっと「8万ベクレル」よりも大量だったのではないかと想像しています。でも、それが幾らだったのかは科学的検証に基づいて算定し、その結果が判明しない限りは、一般大衆に恐怖をあおることもできませんね。 
わが国はIAEAに対して事実の詳細な報告する義務があります。
その詳細についての責任は第一義的には京大にあるでしょう。
その内容はいずれ公表されるでしょう。  
新しく薬剤を合成したとき、それを人体に投与するにはその安全性について多くの動物実験を積み重ねてデータを蓄積しなければなりませんね。その動物実験の一つに「アドメ」(ADME)というのがあります。薬剤の一部を微量の、半減期があまり長くない、放射性同位元素(ラジオアイソトープ)でラベルして動物に投与(administration)し、その薬剤の体内での分布(distribution)、代謝(metabolism)、排せつ(excretion)の様子を調べます。実際には放射性同位元素を投与した動物を液体窒素で瞬時に凍らせ、薄くスライスして写真フィルムに重ねると、詳細な画像データとなって得られます。実験動物には気の毒ですが人体を守るための大切なデータです。  京大ではおそらくその(アドメの)実験をしていたのでしょう。
すると、原子炉の核分裂の実験等とは異なって、あまり周辺環境を汚染するほどの大量の放射線源は存在しなかったでしょうと私は思います。




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